風の音にぞおどろかれぬる

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども、風の音にぞおどろかれぬる」

古今和歌集にある藤原敏行の和歌です。
2月に秋風の話をするのも間が抜けていますが、
この歌はとてもわかり易いので、
季節の節目になると ふと思い出すのです。

今年の冬はとても寒いですね。
久し振りに寒いなぁと思う冬になりました。
昔からどちらかと言うと冬が好きで、
暑すぎる夏よりは冬のほうが絶対好き、と言っていましたが、
さすがに今年は春が待ち遠しい。

これは歳のせいかもしれませんが。

今日も寒い朝だったのですが、
霞が関で降りて日比谷公園の脇を歩いていた時、
ふっと春の気配を感じたのです。
何を考えていたわけでもないのですが、
ふっと風が通り過ぎたとき、
あれ、春の風だ。
そう感じました。

そういえば立春を過ぎたばかり。

日本の季節は、他の国の季節とは違う。
当たり前のことですが、
1月から12月のカレンダーに縛られた生活をしていると、
何となく4月にならないと春にならないような心持ちになるのでしょう。
3月の20日過ぎに桜が咲くと、
おいおいもうちょっと待てよ、と舌打ちしたくなるようなあの気持ち。
でも2月4日にもう春が来ていると思えば、
2週間くらいの開花の前後は想定内です。

もう春なのですね。
そして、
確かに今朝、私を通り過ぎた一陣の風は、
まさに春の風でありました。

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