玉三郎

自分の顔が玉三郎に似ていると言われてきました。
当代一の女形に似ているなんて実に光栄なことですが、
「玉三郎さんには申し訳ないなぁ」 などど勝手なことを思っているあたり、
私もかなり軽い人間です。

歌舞伎は、ほんの数回しか見たことがありませんが、
大好きです。
まるでナイターの球場に入った時のような、
幕が切って落とされる瞬間の華やかさ、美しさ。
わくわくする夢の世界に入り込んでしまいます。
そうか、歌舞伎って昔の人にとってディズニーランドみたいなものなんだ。

能や狂言、浄瑠璃や落語、舞踊、そしてお芝居。
歌舞伎には色んな要素が遠慮無く詰め込められていて、
まさにエンターテイメント。

話の内容も様々な時代にわたる。
それぞれの時代の、
ちゃんとした日本語が心地よい。
江戸っ子のいなせな言葉も大好きです。

そして歌舞伎にしかない絶妙の間。
何と呼ぶのか知りませんが、
拍子木のように、バンバンと床を打つ音。
それにぴったりと息の合った演技。
静寂の美しさ。

盛り上がった場面での、
浄瑠璃と三味線の掛け合い、
長唄衆とお囃子の掛け合い。
こりゃあ、ロックやジャズの即興演奏に近いものがあるぞ。
伝統芸能なのに、すごくアヴァンギャルド。

ホント、久しぶりに歌舞伎を見に行く機会がありました。
初春大歌舞伎という、
とても華やかそうなお題であります。
初めて玉三郎を見ることができました。
舞が中心の演目で、
玉三郎の色気は控えめでしたが、
美しいというよりは、貫禄や存在感を感じさせました。
まさに、あっという間の5時間。

歌舞伎のチケットは高いけれど、
東京ドームで大物のコンサートを3回聴くよりも、
ずっと価値があると思えるのです。


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