モンスター

私の長女は ARASHI の大ファンで、
部屋のベッド脇の壁には、大きな桜井君のポスターが貼ってあります。
彼女がモンスターと聞いたら、きっとARASHIの歌だと思うに違いありません。

ピンクレディーのモンスターもありましたね。
私はあまりピンクレディーのフリークではなかったので、それほど興味はなかったな。
なんて、なんだかしばらく前に書いた「Janis」のお話と似たような始まりになってしまいました。
そんな話をしたかったわけではないのです。
百田尚樹の「モンスター」という小説を読んだのです。

百田尚樹は、「永遠の0」という零戦乗りの話を読んでhすごく感動して以来、
なんとなく好きな作家のひとりです。
語りの口うまい小説家だなと思います。

「モンスター」は、そのような呼ばれ方をするくらい醜い顔に生まれついた女性が、
整形を繰り返して絶世の美女に生まれ変わる話です。
話としては、
面白いというよりは、少し読むのがつらいという気持ちにさせられる話でした。
そして最後まで救いのない話でした。
結局男は顔で女性を選ぶのか。
口では「心が大切だ」などと言いながら、
美しい女性が現れれば、大切なものを捨てても手に入れようとする。
男って、そんな性から逃れようがないのか。
それは、
自分の心を覗いたときに、決して否定することができない気持ちなのです。
顔で人の価値を評価するなんて、
そんなの理不尽でバカのすることだと、もちろんわかっていても、
いざ自分のことになったら、顔はやっぱり大事だよねと言い訳をする。
そんな自分の心の矛盾をつかれるから、つらいのですよね。

この課題には収束すべき解答がありません。
人間の罪みたいなものです。
醜く生まれた人も、
それを捉える人も、
どちらもが自分のなかで折り合いをつけるしかない。
でも、それにしても、
このお話に出てくるような、
本当に醜い顔の人を前にして、
自分は、心の折り合いをつけることができるのでしょうか。
たぶん、できないように思います。
だから罪なのです。

この小説の厳しいところは、
醜いものに対する残酷な心と、
美しいものに対する利己な心の両方を徹底的に炙りだしているところです。

あ~、つらいつらい。

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